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こんにちは。
勅使河原 祐子です(プロフィールはこちら)。

今回のテーマは、「パーソナルスタイリストの仕事」と、ファッションの専門学校や資格を取得できる学校との違いについて取り上げます。
このテーマはいただいたご質問のなかに、「そのあたりの違いがよくわからない」という方がいらっしゃいましたので、参考になれば嬉しいです。
個人に提案するスタイリストのニーズ

まず、「個人に提案するスタイリスト、パーソナルスタイリストはどのようなことをしていくのか」についてお話しします。
パーソナルスタイリングに対するニーズは、以下です。
1. 自分に似合うものを知りたい
たとえば
- 自分にはどんな服が似合うのか知りたい
- どんなアイテムを着ればいいのか知りたい
- そのアイテムをどう組み合わせるべきか分からない
- どう着こなせばいいのか教えてほしい
- そもそもどこで買い物をしたらいいのか分からないからお店を紹介してほしい
など、具体的かつ個人的なアドバイスを求める方が多いです。
この場合、選び方や着こなし方に加え、ライフスタイルやTPOに合ったアイテムをトータルで提案することが重要です。
なぜかというと、体型的に似合っているものがあったとしても、ライフスタイルやTPOに合っていないと使いこなせない場合があるためです。
2. 目的やなりたい姿に合わせた提案
目的やなりたい理想像がある場合、それを達成するためのファッションをご提案します。
たとえば
- 婚活中でパートナーを見つけたい
- 仕事でうまくいかせたい
- 職業のコンセプトに合った服装をしたい
などです。
このように「こうなりたい自分」「こうありたい自分」にマッチするお洋服を選んでほしいというニーズもありますので、そこに合わせてトータルコーディネートを提案します。
以上が、個人向けスタイリストに求められることです。
ファッションの専門学校とパーソナルスタイリスト養成講座の違い

次に、ファッション専門学校とパーソナルスタイリスト養成講座の違いについてです。
ファッションの専門学校では、テレビや広告のスタイリストを育てるための学科が主になり、
個人向けのスタイリング、パーソナルスタイリングのみを専門に学ぶことはほとんどないのではないかと思います。
実際にパーソナルスタイリストやイメージコンサルタントの仕事をしている方が、
ファッション系の専門学校で講義されるケースはあります。
ただ私が知る限り、パーソナルスタイリングに特化して学べる学校はないのでは…と。
(もしあったら申し訳ありません!)
専門学校のスタイリスト学科は、たとえばテレビのスタイリストや雑誌広告のスタイリストを育てるための学科になるため、「to C(カスタマー:個人のお客様向け)」を想定しているわけではない。ということです。
実際、ファッション系の専門学校で学ぶ内容は、以下のようなもので
- テレビや広告のスタイリスト業務:ドラマや映画のコンセプトに合わせた衣装を調達し、それを提案する。
- ファッションビジネス:店舗経営やマーケティングについて学ぶ。
- パターン(型紙)作成:洋服がどのようにできているのか、洋服のパターン制作とその実践。
私自身も専門学校でこれらを学びました。
専門学校で学んだことで、個人向けスタイリングの参考になったことはたくさん。
ただし、直接的に個人向けスタイリングを学ぶ機会は正直なところほとんどなかったと思っています。
個人の方のおしゃれの悩みは「身近なこと」が多い
個人の方が知りたいおしゃれのこと、とはどんなことでしょう?
- このアイテムは今のトレンドですか?
- ハーフコートを着ている人が多いけれど私はトレンチコートばかりです。今年もトレンチコートを着ても大丈夫ですか?
例えば、このような身近なご相談が多いんですよね。
ということは、個人向けスタイリストをするならば
このような質問に対しての答え方やお悩みを解消するサービスの作り方、提供方法を学ぶ必要があります。
専門学校では、生地の名称やコートの種類はじめ、洋服の専門知識は学びますが、
個人の方はそのような専門的なことを知りたいのではなく、「何を着たらいいのか分かりません」という実用的な悩みを抱えて相談に来るんですよね。
というわけで、専門学校は専門学校として学ぶことがありますが、個人向けのスタイリング・個人の方が知りたいことはより実用的なこと。だからこそ、個人向けのサービスではその課題を解決するための実用的なファッション知識を積み、提案できることがとても大切になってきます。
パーソナルスタイリスト、ファッションの資格について

最後に、パーソナルスタイリスト、ファッションの資格について触れたいと思います。
資格について、個人向けスタイリングに資格が必須かどうかはケースバイケースです。
なぜかというと、資格があることで特定のカリキュラムや組織内でのお仕事がしやすくなりますが、資格がなくても十分に個人向けのお洋服選びをサポートできるからです。
「何をしたいか」によって学ぶことが変わってきます。
お客様の身近な悩みに寄り添ってファッション提案しよう!

個人向けスタイリングの仕事では、クライアントの身近なニーズを理解し、提案できるスキルが必要になります。
身近な悩みに寄り添ってご提案するのみ。
専門学校や資格学校で専門的な知識を間接的に学ぶのもよし。
ただ実際、パーソナルスタイリストのお仕事により生かしていきたいならば
先をいくパーソナルスタイリストさんに実用的なファッション知識、そして仕事として成立させるしくみ作りを
教えてもらうのが、近道です。
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